富士宮市療育支援 研修会
「情動調整を視点とした子どもとの関わりから支援者向け~」(静岡大学教育学部特別支援教育 香野毅先生)
に参加しました。
・情動調整
・感情コントロール≒アンガーマネジメント
・愛着≒アタッチメント
・親子関係
・家族機能
・育児の不調
について学び、職員で共有しました。
研修内容から一部ご紹介します。
情動とは?
情動とは、どきどき、わくわく、かーっとした身体的な感覚を元にした、その場の反応(比較的短め)のこと。
「やば!」
「やりたい!」
「気が乗らないなあ・・・」
「あっちいこ!」
などなど。
情動が、適性範囲を超えると、本来持っている認知的・知的な力が発揮されにくくなり
通常ならできる考え、判断、理解、行動が困難になってしまうといいます。
そこで、「情動調整(元に戻してあげること)」が必要なのです。
「調整された情動は学びの基盤である」
ある先生は、
「よく調整された情動こそが、その子が周囲と関わり、経験し、学ぶ土台である」
「よく情動が調整されているとき、日々刻々と経験される体験が、心地よく意味あるものになる」
とも言うほど、情動の調整は重要なものと考えられています。
子どもの生活がうまくいかなくなっているとき、
「不安」や「緊張」が悪い方向に働いていることが多いと言います。
不安は周囲の正解をマイナスに感じさせ(認知)、行動を減退させ、
緊張は、周囲との関係をぎこちなく、居心地を悪くさせてしまいます。
情動調整のプロセス
情動の調整は、興奮しないことではなく、適切な範囲に戻れることです。
子ども本人は、
- 情動の状態に気づく。
- 本人が情動や感情を言葉にして表現する。(種類や強さなど)
- 調整の方略を選択する。本人は選択肢を思い出し、支援者は方略を提案し、本人の選択を承認する。
- 調整方略の実行。本人は実行し、支援者は見守り、サポートをする。
- 調整達成! 本人は回復し、支援者は賞賛する!「すごいね!できたね!」
のプロセスを経ていくことで調整を行ないます。
支援者の基本は、感情でコントロールをすることでは決してなく、ネガティブな感情に寄り添い、一緒に上げていくこと。
楽しい以外の感情時を無視=ネグレクト
先生は、
・楽しいとき以外の感情時は一緒にいない=ネグレクトである
・幼少期に感情が乱れた時に関わってもらえないことで、情動調整ができにくくなる
ともおっしゃっていました。
だからといって完璧を求めるのではなく・・・、子どもは、大人のきまぐれさやズレ、粗相を割り引くことが出来るし、それに対応する事で柔軟性や幅を身につけることができるので「それなり」で大丈夫、とのこと。
その子にとって落ち着く行動は何か?不安要素を作らないこと。
まだまだたくさんの事を学びました。今回のご紹介はここまで。
日々の支援に取り入れていきます。
放課後等デイサービス澄海(スカイ)
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